あなたの家は大丈夫！？これだけは知っておきたい！猫にとって危険なもの

室内飼いだから安心と思っていても家の中には猫にとっては危険なものがたくさん潜んでいます。

私たちの生活で日頃使用しているものの中には猫にとって有害な物質や植物は多く、知らずに放置していると愛猫が健康を害するリスクが高まります。

今回は、猫にとって危険なものについて知っておきたいポイントを詳しく解説します。

危険物の管理

危険な植物

猫にとって危険な植物は300種類以上もあります。

特にユリ科は花・葉・茎・球根すべてに毒性があり、花粉や花瓶の水でも危険です。中毒性が高く命に関わることも。

何気なく飾っている植物の多くが猫にとって有害なものなので、飾る場合は猫が触れない場所など工夫が必要です。

植物の科	種類	摂取時の症状
ユリ科	イースターリリー、カサブランカ、スズラン、ヒヤシンス、チューリップ	急性腎不全、嘔吐、食欲不振、脱水症状、心拍数の低下、けいれん。
サトイモ科	ディフェンバキア、アロエ、フィロデンドロン、モンステラ、ポトス	口や舌の炎症、よだれ、嘔吐、嚥下困難、皮膚炎。
ナス科	トマト、ジャガイモ、ナス、ベラドンナ、ハシリドコロ	嘔吐、下痢、よだれ、食欲不振、呼吸困難、心拍数の低下、幻覚、けいれん。
ツツジ科	アザレア、ツツジ、シャクナゲ	嘔吐、下痢、よだれ、食欲不振、無気力、呼吸困難、心不全。
キンポウゲ科	ラナンキュラス、アネモネ、キンポウゲ	嘔吐、下痢、よだれ、皮膚炎、腹痛、運動失調。

危険な食品

私たちが美味しく食べているものが猫にとっては健康を害する食べ物となることも。

食卓に出しっぱなしにしたり、食べたそうにしていてもお裾分などはしないようにしましょう。

食品の種類	摂取時の症状
チョコレート	嘔吐、下痢、興奮、心拍数の上昇、けいれん、最悪の場合は死亡。
玉ねぎ・ニンニク・ニラ	貧血、嘔吐、下痢、食欲不振、脱力、血尿、臓器障害。
アルコール	嘔吐、下痢、運動失調、呼吸困難、意識障害、最悪の場合は死亡。
ぶどう・レーズン	急性腎不全、嘔吐、下痢、無気力、食欲不振。
カフェイン	興奮、落ち着きのなさ、嘔吐、心拍数の上昇、けいれん、呼吸困難。

• チョコレート: カカオに含まれるテオブロミンが非常に有毒。ダークチョコレートは高濃度で一口でも危険。
  
• 玉ねぎ・ニンニク: 有機チオ硫酸化合物という成分が赤血球を破壊し、貧血や臓器障害を引き起こします。
  生、調理済み、乾燥問わず危険。
  
• アルコール: 猫は肝臓でアルコールを分解できず、急性中毒を起こし、生命に危険を及ぼす可能性があります。飲み物以外にも、アルコールが含まれている食品、手指の消毒液、除菌ペーパーも注意。
  
• ぶどう・レーズン: 摂取すると急性腎不全を引き起こし、少量でも非常に危険です。
  
• カフェイン: コーヒー、紅茶、エナジードリンク、コーラなどに含まれるカフェインが神経系に作用し、
  重篤な症状を引き起こすことがあります。

身のまわりにある日用品

私たちが毎日使っているような日用品にも、猫にとって危険な化学物質が多く存在します。

日用品	危険性	症状
洗剤や漂白剤	強い化学成分が含まれており、口に入れると有害。皮膚や目に触れると刺激を引き起こす。	嘔吐、下痢、よだれ、口内炎、皮膚炎、目の充血や炎症
殺虫剤や除草剤	化学物質が含まれており、少量でも重篤な中毒を引き起こす可能性がある。	嘔吐、下痢、呼吸困難、筋肉の震え、けいれん、意識喪失
抗凍結剤（エチレングリコール）	非常に有毒で、わずかな摂取でも命に関わる可能性がある。甘い味がするため舐めやすい。	嘔吐、よだれ、けいれん、うつ状態、呼吸困難、腎不全
家庭用薬品	人間用の薬は猫には有毒で、特に肝臓や腎臓に重大な損傷を与える可能性がある。	嘔吐、食欲不振、黄疸、呼吸困難、顔の腫れ、けいれん
アルコール	少量でも致命的になることがある。	嘔吐、下痢、意識混濁、呼吸困難、低体温、昏睡
アロマオイル	肝臓での解毒が難しいため、非常に有毒。特にティーツリーオイル、ペパーミントオイル、ユーカリオイルが危険。	よだれ、嘔吐、呼吸困難、うつ状態、震え
プラスチック製品や紐類	誤飲することで腸閉塞や窒息を引き起こす可能性がある。	嘔吐、便秘、腹痛、食欲不振、けいれん
タバコ	タバコに含まれるニコチンは非常に有毒で、摂取すると重篤な中毒を引き起こす。	嘔吐、下痢、心拍数の増加、不整脈、呼吸困難、震え、けいれん
化粧品や香水	エタノールやその他の有害成分が含まれており、舐めたり吸い込んだりすることで中毒を引き起こすことがある。	嘔吐、よだれ、皮膚の炎症、呼吸困難

猫が口にしてしまった時の対応

物質の種類と摂取量を確認する
可能であれば、猫が口にした物質の種類や量、摂取してからの時間を確認します。
これらの情報は、獣医が治療を行う上で非常に重要です。

すぐに獣医に連絡する
自宅で吐かせようとすることは症状をより悪化させてしまう危険性が高いので、すぐに動物病院に連絡しましょう。
可能であれば、誤って摂取した物質のパッケージやラベルを持参すると、獣医が迅速に対応するための手助けになります。

獣医の指示に従う
獣医の指示に従い、必要な処置を行います。
場合によっては、催吐処置や中和剤の投与が必要になることもあります。
自己判断で催吐を試みるのは危険ですので、必ず獣医の指示に従ってください。

観察を続ける
獣医の指示に従った後も、猫の状態を注意深く観察し、異常があればすぐに再度連絡を取りましょう。

まとめ

猫と安全に暮らすためには、家の中に潜む危険に対する知識が必要です。

危険な物質や植物を避けることで、猫が健康で幸せに過ごせる環境を整えましょう。

愛猫は私たちにとって大切な家族の一員です。日々の小さな気配りで、彼らの安全を守りましょう。